関西オフィスマーケットレポート 2017年 夏号
空室率の動向
2017 年4 月の空室率は11.7%となり、1 月の5.9%から5.8 ポイントの大幅な上昇となった。4 月時点の賃貸面積は3,724 千㎡、空室面積は494 千㎡である。
4 月に大阪府堺市の「ロジポート堺」(延床面積約11.6 万㎡) が竣工し、開発したラサール不動産投資顧問・NIPPO ・三菱UFJ リースのプレスリリースによると、竣工時のテナント契約率は約30%であった。
需給バランスの動向
2016 年5 月から2017 年4 月までの1 年間の新規供給量は104.2 万㎡とこれまでの水準を大きく超えた。同期間の新規需要は59.1 万㎡で決して低い水準ではなかったが、新規供給が新規需要を大きく上回った。
2017 年後半以降竣工予定の主要な16 件(裏面の計画参照) の大規模賃貸物流施設により、約238 万㎡が新たに供給される予定である。
募集賃料の動向
2017 年4 月の募集賃料は3,350 円/ 坪で、1 月の3,450円/ 坪から100 円/ 坪(-2.9%) の下落となった。
大量の新規供給により、需給バランスが緩和方向にあり、募集賃料も弱含みとなっている。
資料:株式会社一五不動産情報サービス「物流施設の賃貸マーケットに関する調査」
調査対象:需給データについては、延床面積または敷地面積が1 万㎡以上の賃貸物流施設が対象。
なお、以下は集計対象外とする。
- (ⅰ)不動産賃貸業以外の目的で利用されている施設(例:物流会社が所有し、主とて自社利用をする一方、一部スペースで第三者と賃貸借契約を締結している物流施設)
- (ⅱ)不動産開発または運用において、公的セクターが関与している施設(例:第3 セクターによる開発物件など)
- (ⅲ)関連会社間で賃貸借契約を締結している施設(例:親会社が土地・建物を所有し、物流子会社が賃借している場合など)賃料については、募集面積1,000 ㎡以上の賃貸物流施設が対象で中央値。
調査地域:京都府・大阪府・兵庫県
調査棟数:80 棟(需給データ)
調査方法:各物件のテナント入居および空室状況について、実地確認およびヒアリング調査(需給データ)
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2017年7月5日